精神障害のある方について
(合理的配慮の提供)

精神障害のある方について

精神障害のある方は、統合失調症、そううつ病、うつ病、てんかん、アルコール中毒等のさまざまな精神疾患により、日常生活や社会生活のしづらさを抱えている方です。適切な治療・服薬と周囲の配慮があれば症状をコントロールできるため、大半の方は地域で安定した生活を送られています。

  • 統合失調症
    幻覚、思考障害、感情や意欲の障害など多様な精神症状を特徴とし、現実を認識する能力が妨げられ、正しい判断ができにくく、対人関係が難しくなるなど、様々な生活障害を引き起こしますが、薬によってこれらの症状を抑えることもできます。
  • うつ病
    気分がひどく落ち込んだり、何事にも興味がなくなったりして、日常生活に支障が現れます。
  • てんかん
    通常は規則正しいリズムで活動している大脳の神経細胞(ニューロン)の活動が突然崩れて激しい電気的な乱れが生じることによって、発作が現れる病気です。薬によって約8割の方は発作を止められるようになりました。

主な特徴

  • ストレスに弱く、疲れやすく、対人関係やコミュニケーションが苦手な方が多い。
  • 外見からは分かりにくく、障害について理解されずに孤立している方もいる。
  • 精神障害に対する社会の無理解から、病気のことを他人に知られたくないと思っている方も多い。
  • 周囲の言動を被害的に受け止め、恐怖感を持ってしまう方もいる。
  • 学生時代の発病や長期入院のために、社会生活に慣れていない方もいる。
  • 気が動転して声の大きさの調整が適切にできない場合もある。
  • 認知面の障害のために、何度も同じ質問を繰り返したり、つじつまの合わないことを一方的に話す方もいる。

「合理的配慮の提供」の事例(精神障害のある方)

  • 【障害者からの申出】大勢の人がいるところでは、どうしても周囲が気になってしまい落ち着かず、待合室での順番待ちが難しい。

    【障害者からの申出】
    大勢の人がいるところでは、どうしても周囲が気になってしまい落ち着かず、待合室での順番待ちが難しい。

  • 【申出への対応(合理的配慮の提供)】別室の確保が困難であったため、待合室の中で、比較的周りからの視界が遮られるようなスペースに椅子を移動させ、順番待ちできるよう配慮した。

    【申出への対応(合理的配慮の提供)】
    別室の確保が困難であったため、待合室の中で、比較的周りからの視界が遮られるようなスペースに椅子を移動させ、順番待ちできるよう配慮した。

  • 【障害者からの申出】障害の状況によっては、セミナー参加中に情緒不安定になってしまうことがある。

    【障害者からの申出】
    障害の状況によっては、セミナー参加中に情緒不安定になってしまうことがある。

  • 【申出への対応(合理的配慮の提供)】情緒不安定になったときには、落ち着くまで一人になれる場所へ移動して休むことができるようにした。

    【申出への対応(合理的配慮の提供)】
    情緒不安定になったときには、落ち着くまで一人になれる場所へ移動して休むことができるようにした。

  • 【障害者からの申出】店舗の窓口でポイントカード等の申込をするときに署名を求められることがあるが、自分で判断することに不安があるので断ってしまう。

    【障害者からの申出】
    店舗の窓口でポイントカード等の申込をするときに署名を求められることがあるが、自分で判断することに不安があるので断ってしまう。

  • 【申出への対応(合理的配慮の提供)】申込の内容に応じて家族に同席してもらうこととし、署名が必要な場合には、本人の意思を確認するようにした。

    【申出への対応(合理的配慮の提供)】
    申込の内容に応じて家族に同席してもらうこととし、署名が必要な場合には、本人の意思を確認するようにした。

「合理的配慮の提供」の事例動画(精神障害のある方)