内部障害のある方、難病に起因する障害のある方について
①内部障害
内部障害とは、内臓機能の障害であり、心臓機能、呼吸器機能、じん臓機能、ぼうこう・直腸機能、小腸機能、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)による免疫機能、肝臓機能などの機能障害があります。
- 心臓機能障害
不整脈、狭心症、心筋症等のために心臓機能が低下した障害で、ペースメーカー等を使用している方もいます。 - 呼吸器機能障害
呼吸器系の病気により呼吸機能が低下した障害で、酸素ボンベを携帯したり、人工呼吸器を使用している方もいます。 - 腎臓機能障害
腎機能が低下した障害で、定期的な人工透析に通院されている方もいます。 - ぼうこう・直腸機能障害
ぼうこう疾患や腸管の通過障害で、腹壁に新たな排泄口(ストマ)を造設している方もいます。 - 小腸機能障害
小腸の機能が損なわれた障害で、食事を通じた栄養維持が困難なため、定期的に静脈から輸液の補給を受けている方もいます。 - ヒト免疫不全ウイルス(HIV)による免疫機能障害
HIVによって免疫機能が低下した障害で、抗ウイルス剤を服用している方です。 - 肝臓機能障害
肝臓の機能が低下した障害で、倦怠感(だるさ)、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)、出血傾向(あざができやすい)、易感染性(感染しやすい)、吐血、意識障害などが生じやすくなる方もいます。
主な特徴
- 外見から分かりにくい
→ 外見からは分からないため、電車やバスの優先席に座っても周囲の理解が得られないなど、心理的なストレスを受けやすい状況にあります。 - 疲れやすい
→ 障害のある臓器だけでなく全身状態が低下しているため、体力がなく、疲れやすい状況にあり、重たい荷物を持ったり、長時間立っているなどの身体的負担を伴う行動が制限されます。 - タバコの煙が苦しい方もいる
→ 呼吸機能障害のある方では、タバコの煙などが苦しい方がいます。 - トイレに不自由されている方もいる
→ ぼうこう・直腸機能障害で人工肛門や、人工ぼうこうを使用されている方(オストメイト)は、排せつ物を処理できるオストメイト用のトイレが必要です。
②難病に起因する障害
難病に起因する障害とは、発病の機構が明らかでなく、治療方法が確立していない希少な疾病であって、長期にわたり療養を必要とする疾病などに起因する障害です。
主な特徴
- 症状の変化が毎日ある、日によって変化が大きい、症状が見えづらい方もいます。
- 進行性の症状を有する、大きな周期でよくなったり悪化したりする方もいます。
- 同じ疾患でも患者によって異なる症状を示す疾患もあります。